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[初心者必見]Inkscapeの使い方3選!

Inkscapeでは様々な機能が使える反面、初心者にとっては少し難しいと感じることもあります。

そこでこの記事ではInkscapeの基本的な使い方について、厳選して3つに絞り解説します。

この記事で学べることは「画像の挿入方法」、「文字の活用方法」、「画像のトリミング方法」の3つです。

1画像の挿入方法

➀ドラッグ&ドロップで画像を挿入する方法

Step1.画像をInkscapeにドラッグ&ドロップする

Step 1

Inkscapeとエクスプローラー(ファイル管理アプリケーション)2つのアプリケーションを開きます。上図のように2つのアプリケーションを2画面表示にしましょう。

2つのアプリケーションを開けたら挿入したい画像を選択した状態でInkscape内にドラッグします。

Step2.画像挿入時の設定を行う

Step 3

すると上図のような設定画面が開かれます。 設定は何も変更せずにOKを押します。

インポート形式の

「埋め込み」とは、画像ファイルのデータをInkscapeのSVGファイルに直接埋め込む形式です。

「リンク」とは、画像ファイルの保存場所だけを記録して画像ファイルへの参照リンクをSVGファイル内に保存する形式です。

ここでは気にせず「埋め込み」形式を選べば大丈夫です。

Step3.画像の挿入完了

Step 3

画像の挿入が完了したら画像のサイズを変更しましょう。

画像をクリックすると図形の周りに両矢印が表示されるので、それをドラッグしてサイズ変更を行います。

アスペクト比(縦横比)を保ちながら画像サイズを変更するにはWindowsならCtrl,MacならCommandを押しながら調整を行います。

②インポート機能を使って画像を挿入する方法

Step1.画像をInkscape内にインポートする

Step 1

Inkscapeを開いたらメニューバーから「ファイル」→「インポート」の順にクリックします。

インポートとは、別のプログラムや場所に保存されたデータを現在のプログラム(ここではInkscape)内に移すことを意味します。

Step2.挿入したい画像のファイルを選択する

Step 1

挿入したい画像があるフォルダを開いて、画像のファイルが選択出来たら上図のように「開く」を押します。

Step3.画像の挿入完了

Step 1

「ドラッグ&ドロップで画像を挿入する」のStep2で確認した設定方法で画像挿入を行います。

同様に画像サイズ変更も「ドラッグ&ドロップで画像を挿入する」のStep3で確認した方法で行います。

おまけ.画像の透明度を変える

Step 1

画像を選択した状態でメニューバーからフィル・ストロークをクリックします。

そしたら上図の図下にある「不透明度(%)」から透明度を調整します。透明度を調整するために「不透明度%」に値を入力します。ここでは透明度を80%としました。

2文字を使いこなす方法

GOAL

ゴールはInkscapeで下の2つの文字を表現できるようになること

➀基本的なデザイン、文字ツールの使い方

Step1.フィル・ストロークについて学ぶ

フィル(fill)
→線で囲まれたオブジェクトを構成する面のこと。(内側の緑色の部分)
ストローク(stroak)
→オブジェクトを構成する線のこと。(外側の青色の部分)

Step2.色の基礎知識について学ぶ

Step 1
HSLAとは

色を表現するための色空間モデルで、H (Hue-色相)、S (Saturation-彩度)、L (Lightness-明度) 、A (Alpha-透明度) を表すことができるモデルのことです。

H(色相)

色の種類を決めるパラメータで値は0°から360°までの角度で表現され、0°は赤、120°は緑、240°は青となります。

S(彩度)

色の鮮やかさを示すもので、0%のときはグレーで、100%のときは最も鮮やかな色になります。

L(明度)

色の明るさを示すもので、0%は黒(完全に暗い)で、100%は白(完全に明るい)を示します。

A(透明度)

色の透明度(不透明度)を示すパラメータで、0%は完全に透明で、100%は完全に不透明になります。

Step3.基本的な文字ツールの使い方を学ぶ

ここでは文字を入力する方法文字フォントの変更方法文字の斜体や太さの変更方法文字サイズの変更方法について学びます。

文字を入力する方法は2通りあります。まず[A]というアイコンになっているテキストツールをクリックします。 1つ目の方法は、そのテキストツールを選択した状態でキャンバス上の任意の位置でクリックして、キーボードで文字を入力します。そうするとInkscape上にも文字が表示されマス。 2つ目の方法は、テキストツールを選択した状態で、キャンパス上でドラッグし文字を入力できるテキストボックスを作ります。そしてキーボードで文字を入力するとそのテキストボックスの範囲の中で文字が表示されます。

文字フォントの変更方法文字の斜体や太さの変更方法文字サイズの変更方法は、テキストツールを選択している状態でツールコントロールバーから行います。(下図参考、スマホの方はパソコンで参照願います。)

テキストツール
テキストツールを用いてクリックした位置から文字を入力するか,ドラッグしてテキストボックスを作ってから文字を入力するかの2つの方法がある
フォントスタイル
文字の太さや斜体を変更するには「フォントスタイル」のプルダウン(▼)をクリックしてからスタイルを選ぶ
フォントファミリ
フォントを変更するにはフォントファミリのプルダウン(▼)をクリックしてから自分の作成したい文字フォントを選ぶ
フォントサイズ
フォントサイズを変更するには数値を選ぶか直接数値を入力するかの2つの方法がある

2.文字フォントと色を変える

Step1.文字を入力しよう

Step 1

「文字を入力する方法」「文字サイズの変更方法」は上記で確認した方法で行います。(スマホの方はパソコンで参照願います。)

Step2.文字の色を変える

Step 1

メニューバーから「オブジェクト」→「フィル・ストローク」→「フィル」の順にクリックすると上図のように右側に~画面が表示されます。(設定によって多少異なります)

ここからHSLA値を調整して自分の設定したい色に変更します。調整方法はHSLA値に直接値を入力するか、HSLA値をドラッグしながら値を調整するかどちらかの方法で行います。

Step3.文字フォントを変更する

Step 1

フォントの変更は、テキストツールを選択した状態で行います。 テキストツールは左側のツールバーから切り替えるか、キーボードのショートカットキー「T」を押します。そのテキストツールの状態で Step3.基本的な文字ツールの使い方を学ぼう で確認した方法で文字のフォント変更を行います。

3.文字に装飾を施す

Step1.文字にストロークを追加する

Step 1
ここではストロークの太さを2mm、それ以外はデフォルトの設定にしている

「フィル/ストローク」→「ストロークのスタイル」からストロークのスタイルを変更できます。

ストロークのスタイルで変更できるのはストロークの「幅(線の大きさ)」「線の種類(点線、破線など)」「角の曲がり方」「端の折り返し方」「ストロークとフィルの重ね方」などであります。

Step 1
ここでの色の設定は

フィルH(228),S(96),L(70),A(100)

ストロークH(199),S(100),L(77),A(100)

「フィル・ストローク」→「ストロークの塗り」からストロークの「色」や「グラデーションやパターン」を変更できます。

グラデーションとは、1つの色から別の色に滑らかに変化する塗りや線の効果のことです。

パターンとは、オブジェクトの塗りや線に繰り返しのある模様を適用する効果のことです。

ここでは単一色(上図の赤丸部分)を設定していますが、塗りなし(1番左の✕)、線形グラデーション(左から3番目)、パターン(右から3番目)など色々な塗りの設定ができます。

Step2.文字に背景をつける

Step 1
ここでの色の設定は

背景(最背面)H(240)S(4)L(73)A(77)

文字(影用)H(240)S(4)L(73)A(77)

文字と同じレイヤーを1つ複製します。複製方法は「レイヤーとオブジェクト」から文字のレイヤーを選択して 「Dキー」とWindowsならCtrl,MacならCommandを同時に押して複製します。

ここではレイヤーを複製した後にレイヤーの名前変更を行いました。(前面をfrankfurt-frontレイヤー、背面をfrankfurt-backレイヤーとしました)

Step 1
色の設定は

文字(前面)H(225)S(100)L(17)A(77)

複製した2枚のレイヤ―の内、前面にある文字レイヤー(ここではfrankfurt-frontレイヤー)に操作を加えます。

その前面にあるレイヤーを選択した状態で文字を少し左上に動かした後に文字に色の変更を行います。 そうすることで文字の重なりがずれて背面のレイヤーが影のように表現できます。

3画像のトリミング方法

GOAL

ゴールはInkscapeで下の2つの画像のようにトリミングできること

➀単純な形の画像のトリミング方法

Step1.切り抜く形を選ぶ

Step 1

どのような形で切り抜くかを上図の赤枠(上図の左上)で囲まれたツール(「短形ツール→四角形」「円/弧ツール→円形」「星形ツール→多角形」)の中から選択します。

ツールを選択したら、図形を描きたい場所で左クリックしながらドラッグして図形を描きます。ここでは「短形ツール」を利用して四角形を作りました。

ここではインポート機能を使って画像を挿入して透明度を80%にした画像と、文字に装飾を施すのstep1で作成した文字[newport]をグループ化してトリミングを行っています。

図形を半透明にすると画像を見なが図形の位置を調整しやすいので半透明にすることをおすすめします。(透明にする方法

Step2.選択した図形の形に切り抜く

Step 1

「選択ツール」を選択し、画像をクリック(選択)した後に、Shiftを押しながら図形をクリック(選択)すると、画像と図形両方のオブジェクトが選択された状態となります。(Step1の図のように両方選択された状態になります)

この状態でメニューバーから「オブジェクト」→「クリップ」→「クリップを設定」を押すことで画像を図形の形に切り抜けます。

Step 1

これで画像のトリミングが出来ました。

図形と組み合わせてトリミングする時は切り抜きたい形の図形が画像のレイヤーより上にあることを確認しましょう。 図形のレイヤーが画像のレイヤーの下にあるとトリミングが上手くできないので注意しましょう。

Step3.完成させよう!

Step 1

まず文字と画像をグループ化したオブジェクトをもう5つ複製します。5つ複製できたらStep2で確認した方法でトリミングを行います。

ここでは、四角形の形だけでトリミングしましたが、「多角形」や「まる」など様々な形でトリミングできるので自分の好きな形でトリミングしてみましょう。

②複雑な形のトリミング方法

Step1.画像をパス化する

Step 1

パス化とは図形やテキストなどのオブジェクトを線や曲線の集合で構成された「パス」に変換し、オブジェクトを細かく編集できる状態にすることです。

画像の中の物の境界線を色などで識別して自動でパスに変くしてくれる機能であるビットマップのトレース機能を使ってパス化します。

メニューバーから「パス」→「ビットマップのトレース」でパス化を行います。

Step2.切り抜きたい部分を黒色で覆う

Step 1 Step 1

パス化を行うと上図➀のような画面が表示されます。

ここで「明るさの境界」のしきい値(上図➀の赤枠で囲まれた部分)などを調整して、プレビュー画面に表示されている画像の切り抜きたい部分を黒で覆います。

黒で覆うことができたら、➁の赤枠で囲まれた箇所「プレビューを更新」→「適用」の順にクリックします。(ここではしきい値を0.850に調整しました)

Step3.画像を切り抜く

Step 1

そうすると「パス化」された画像レイヤーと元画像のレイヤー2つが存在する状態となります。ここでメニュバーから「レイヤーとオブジェクト」をクリックして2つのレイヤーを選択します。(WindowsならCtrl,MacならCommandを押しながら2つのレイヤーをクリックすると両方のレイヤーが選択された状態となります)

そして「Step2.選択した図形の形で切り抜く」で確認した方法で画像のトリミングを行います。

Step4.完成!

Step 1

これで画像のトリミングが出来ました。

ここで画像のトリミングが出来たことを確認するため背景に色をつけてみましょう。(ここでは水色の背景をつけました。)

4まとめ

ここではInkscapeで最低限覚えておきたい基本的な使い方について3つに厳選して紹介しました。

まだまだ覚えることはたくさんありますが、ここで学んだ知識を利用してInkscapeで自分だけの作品を作ってみましょう!